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コンプレッサの吸込温度を低減(給排気の見直し)し、コンプレッサの省エネ・延命化させた事例

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お客様のお困りごと

A社工場のエアコンプレッサ室は夏場になると35℃以上まで空間温度が上昇してしまい、エアコンプレッサやエアドライアに負荷がかかっていました。夏場の熱を持った空気は膨張性が高まるため、熱を持っていない空気に比べ圧縮効率が落ちます。例えば、吸込温度が35℃の場合と25℃の場合を比較すると、約3.8%の増エネになります。(省エネエネルギーセンターより)また、夏の気温によっては40℃を超える劣悪な環境下でコンプレッサを運転させていたため、インバータートラブルや機械のトラブルが生じたり、コンプレッサの本来の耐久年数が来る前に故障しやすくなっていました。

導入効果

そこでA社はコンプレッサ室の室温を下げる為に、コンプレッサ室の給排気の改善に取り組みました。まずは、コンプレッサ本体に排気ダクトが接続されておらず、コンプレッサ室に排気を放出していたため、排気ダクトを接続しました。排気ダクトには断熱ジャケットを被せ、断熱することで排気ダクトからの放熱も抑制しました。次に全体の必要な給排気量を算出しました。その時に利用したのは以下の計算式です。

全体換気の場合:コンプレッサ室の必要給気量=必要換気量+吐出し空気量 

必要換気量=(据付台数×1台あたりの発生熱量MJ/h)0.00126×△T×60許容温度差は一般的に5℃程度)

こちらの計算で給排気ともに足りないことがわかり、給気のためにガラリの設置、さらに換気扇の設置を行い、給排気量を適切にしました。さらに室内全体を冷やすために、天井裏に遮熱シートを施工し、井戸水を活用したエネルギーをあまり使用しない「井水式ユニットクーラー」を活用し、室温を低減させ、コンプレッサの吸込温度を低減させました。

その結果、夏場の暑い時期でも室内の温度は30℃以下を保つことができ、吸込温度も25℃にまで低減できました。これにより、コンプレッサの使用電力量を約3.5%削減し、コンプレッサの故障も減少し、延命化させることができました。

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